風に晒すマニ車
プロローグ
頬に当たる風を感じる。

乾いた黄色い大地。

一面、見渡す限りの荒涼とした石と土の向こうに、小さな丘があり、こんもりと盛られた頂上に緋や黄色の旗がなびく。

薄い様な濃い様な青い穹。

初めて見る様な懐かしい様な広大な地平線。

< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop