弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
「…そんなことなよ!」
すぐに答えなきゃって、無理に声を出したら喉に響いた。
「お母さんはそんなつもりで言ったんじゃないよ、きっと!だから…っ」
これは私の憶測でしかない、私はお母さんじゃないから真意なんてわからないし。
憶測っていうか、そうであってほしい気持ちと真白がこれ以上悲しい顔をしないために。
「そんなこと言わないでよ…」
肩を上げてめいっぱい大きく息を吸った、少しだけ瞳に熱が上がって来るのを感じながら。
「だって真白はっ」
「弟じゃないでしょ、俺」
遮るように真白が答えた。
「…え?」
まっすぐ私の瞳を見ながら。
「弟、じゃないよね?」
射るように見つめられ、言おうとしたことが吸い込まれてしまう。
言いたいのに、言いたかったのに。
真白は弟だよって。
“俺、瑠璃の弟なの?”
だけど…
“彼氏じゃなくて?”
弟だよって言ったら、否定することになる。
“彼氏、でしょ?”
でも弟じゃないとも言えない。
それはどっちが正解なんだろう。
何を答えても、どちらかを否定することになって…
「ね、違うでしょ」
微かに微笑んだ真白がキッチンから出て私の隣を通り過ぎる。
「待って真白!違うの!」
何が違うんだろう、自分でもよくわからない。
「真白!」
名前を呼んでも振り向いてはくれなくて、そのまま廊下へ出て行った。
飲みかけのお茶もそのままで。
「真白ってば!」
いつもはリビングで一緒に過ごしてるのに、今日は自分の部屋に行っちゃうんだ…
すぐに答えなきゃって、無理に声を出したら喉に響いた。
「お母さんはそんなつもりで言ったんじゃないよ、きっと!だから…っ」
これは私の憶測でしかない、私はお母さんじゃないから真意なんてわからないし。
憶測っていうか、そうであってほしい気持ちと真白がこれ以上悲しい顔をしないために。
「そんなこと言わないでよ…」
肩を上げてめいっぱい大きく息を吸った、少しだけ瞳に熱が上がって来るのを感じながら。
「だって真白はっ」
「弟じゃないでしょ、俺」
遮るように真白が答えた。
「…え?」
まっすぐ私の瞳を見ながら。
「弟、じゃないよね?」
射るように見つめられ、言おうとしたことが吸い込まれてしまう。
言いたいのに、言いたかったのに。
真白は弟だよって。
“俺、瑠璃の弟なの?”
だけど…
“彼氏じゃなくて?”
弟だよって言ったら、否定することになる。
“彼氏、でしょ?”
でも弟じゃないとも言えない。
それはどっちが正解なんだろう。
何を答えても、どちらかを否定することになって…
「ね、違うでしょ」
微かに微笑んだ真白がキッチンから出て私の隣を通り過ぎる。
「待って真白!違うの!」
何が違うんだろう、自分でもよくわからない。
「真白!」
名前を呼んでも振り向いてはくれなくて、そのまま廊下へ出て行った。
飲みかけのお茶もそのままで。
「真白ってば!」
いつもはリビングで一緒に過ごしてるのに、今日は自分の部屋に行っちゃうんだ…