弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
「真白…っ」

「…っ!」

一歩踏み出して抱き着いた。

真白の背中に手を回してぎゅっと強く抱きしめた。

「ちょっ、母さんいる時はダメだって!」

「今お風呂だから大丈夫だもん、お母さん長風呂だし!」

さらに力を入れてぎゅっとする、離れないように。

「でも見られたら!?」

「いいもん、見られても」

「それはよくなっ」


「真白は弟だから!」


ぎゅっと真白のシャツを掴んだままゆっくり顔を上げる。



「弟だよ、私の大事な弟なの」



血の繋がりがなくても、会えない時間が長くても、家族だった証はちゃんとある。

それは私の中にあるから、ずっと真白を思ってた気持ちがそうだから。


だから、それもちゃんと胸を張って言える。



でもね?



「どっちとかさ、決めなくてもいいかなって思ったの」



8年ぶりに真白に会えて嬉しかった。


真白と気持ちが伝わってもっと嬉しかった。


真白の彼女になれてしあわせだった。



「真白は私の好きな人だよ」



これも私の気持ちなの。


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