弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
家族の形はきっと家族があるだけそれぞれ違う。

ちょっと複雑な関係かもしれないけど、これはうちの家族でうちだけのもの。

それを誰かに言われることなんかない。

「…じゃあっ、真白ここにいてもいいの…?」

もうボロボロのぐちゃぐちゃで全然お姉ちゃんらしくなんか言えなかったんだけど。

「うん、真白がここがいいなら」

頷いたお母さんと真白の方を見た。

真白の目にも水分が溜まってた。

「ここがいい…」

くしゃって顔をしかめたからその瞬間ポロッて涙がこぼれて、お母さんが真白の背中をさすったから私も真白の頭をぽんぽって撫でた。


これが私たち家族の形、新しい形になるんだ。


もうすっかりトーストもスクランブルエッグも冷めちゃったけど、そんなこと何にも気にならなくて、みんなで食べた朝ご飯はおいしかったから。



だからもう一度、一緒に。


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