弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
「でもちょっとだけ罪悪感はある」

朝ご飯を食べたばっかりだったけど、チョコレートでコーティングされたアイスをかじりながら脱衣所の横にあるドラム式洗濯機の前でまだ終わらないかなって待っていた。

たまには手伝おうかなって思って。

「何が?」

隣で真白も洗濯機を覗き込んだ。

ガタガタ大きな音を出して、狭い脱衣所は全体が揺れるんじゃないかって思っちゃうほど。

「…真白とこれからも一緒にいられるのは嬉しいよ?すっごい嬉しいけど、お母さんのこと騙してるみたいな」

「俺らのこと?」

「うん…かといってこんなこと言わるわけないし」

今度こそ何言われるかわかんない、怒られるどころじゃないかもしれない…


絶対言えない。


「それはまぁ…、バレたらバレたでその時で」

「なんでそーゆうとこいっつも能天気なの!?」

これが弟らしさっていうのか、大事なとこはあっけらかんとして全然気にしてなさそうなんだもん。

やっぱも少し姉らしくちゃんとしなきゃ、よくないよねこれじゃ。
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