弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
持って来たドライヤーのコンセントをさして、スイッチを入れようと…

「てゆーかやってないよね?やってたのお母さんだよね?」

「え、そーだっけ?まぁどっちでもよくない?」

よくない!なんで私がしなきゃいけないの!?

スイッチを入れる、ゴォーって温風が吹き出して真白の髪が揺れる。根元が1番乾きづらいから、髪の毛をこう触って奥の方にこうあの…っ 


やばい、緊張する…!!!


揺れる真白の髪の毛を触る、大きくなった真白の後姿に男の子を感じて…
あといい匂いするし、これはシャンプーだけど。

「瑠璃ねーちゃん?」

くるっと顔をこっち向けて、見上げるように私を見るから。

「ちゃんと前見て!」

グッと頭を掴んでギュンッと前を向かせた。

「温風が顔に当たったら危ないから振り向かないで」

「わかった」

…勢いだけど、触れた。

てことはこのまま髪の方に、さりげなく持って行ってそぉっと…

なんだろう、なんでだろう、手がドキドキしてるみたいに震える。

あ、あれかな!?
人の髪の毛って乾かしたことないからやり方迷っちゃってどーしたらいいかわかんないみたいな!?

たぶんそれ!

きっとそれ!

それであって!!
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