弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
「そーゆうのよくないから脱いで」

「……え、朝から何する気！？♡」

「しないから何も！！」

無理矢理脱がせて、シャツだけ奪い取った。　　

きゃっ♡て別に何もしないからね！？
変な声出さないで！　

今はまだ夏服、だからシャツにしわがついてたらよく目立つの。　

リビングに置いてあったアイロンマットの上にシャツを広げて、自分の部屋から持って来たスチームアイロンでスーッとしわを伸ばしていく。

料理はできないけど、アイロンは結構得意だったりする。

「昨日もやってくれてたよね？着たらパキッとしてた」

「だってあんなよれよれなシャツ着て行こうとするんだもん、しかも転校初日だよ！？」

「全然気にしてなかった」

「ダメ！こーゆうのはちゃんとしないと！」

最近のシャツは元々しわがつきにくくなってるし、アイロンもスチームアイロンってお手軽なものがあるからちょっとかけるだけであっという間にキレイになるの。

「身だしなみって大事なの、気分が違うでしょ」

それだけで身に着ける方も、それを見た相手も印象が変わるから。
< 43 / 136 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop