弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
これで一応朝の支度は終わって、朝ご飯を食べたら一緒に学校へ…行き先が同じだからね必然的に家を出る時間だってなんだって一緒になっちゃうんだもんね。

「あっち~、まだめっちゃ夏じゃん」

「ちょっと涼しくなったけどね」

「なった?これで?」

「ちょっとね、ちょっと!先月よりはって意味で!」

ほんのわずかって感じでね、まだもう少しこの暑さは続きそうだし。
学校まで歩き、なのもちょっとつらいけど。

「あ、そうだ真白!今日はお金持って来た!?」

「ん、今日は~…持ってる!」

ズボンのポケットからごそごそと財布を取り出して見せてくれる。

今日は忘れてないね、じゃあ大丈夫ね。

「昨日購買行ったの遅かったからさ、全然種類なくて」

「4限目終わったらみんなすぐ行くからね、速さ勝負だよ食べたいものは」

「え、マジか。じゃあ1年不利じゃん、教室遠いもん」

「年功序列だから」

太陽が出始めたらギラギラ眩しくて、朝と言っても日差しの強さに目を細めたくなる。

「ねぇ、瑠璃ねーちゃんたちは芸術祭何するの?」

「え、芸術祭?」
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