弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
眩しいとわかってて上を見ちゃったから、ぐーっと目を細めたまま真白の方見ちゃった。
すごいしかめっ面だったかも。

「うん、あるんでしょもうすぐ…って俺もよくわかってないけど何?芸術祭って」

「あぁ、芸術祭ね!簡単に言えばそれぞれの芸術を見せ合って楽しむ会だよ」

「超ざっくり」

学年ごとにテーマに沿って日々の芸術における活動を発表する行事で、何言ってるかわかんないと思うけど言わば発表会みたいな感じ。

「俺らのクラスは合唱って言ってた」

「1年生は毎年そうなんだよ」

「え、2年は?」

「展示」

「めっちゃラクじゃん!」

それは毎年そう決まってるから、ちなみに3年生は演劇っていう1番ハードな演目なんだけど高校最後って思うとそれも楽しいらしい。

今の私にはめんどくさいとしか思えないけどね。

「それで急いで合唱の曲覚えないとでさぁ」

「わっ、それ大変だね!?普通は夏休み前から練習してるからね!」

「そうらしいよね、だから…」

なんて話をしていたら学校に着いた。

校門をくぐって校舎の中に、下駄箱は学年ごとに違うから真白とはここで…

「おはよう、真白くん」

女の子が話しかけた、なんとなく気になって真白の隣からひょっと顔を出した。
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