弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
「来週だしね、芸術祭。転校早々可哀そうだけど」

「タイミング的にね、しかも合唱ってみんな案外張り切るんだよね」

「順位着くからね、やっぱ優勝したいじゃん?」

そーなんだ、それなんだ。

優勝って言葉にはみんな弱くて。

だからそこは少し心配なんだけど…


新しいクラスでいきなり練習に励んで!


なんてこと言われても、真白ついていけてるかなって。

「でも真白くんすでにクラスで人気者らしいじゃん」

「そうなの!?」

「特に女子から」

「あー」

私よりなぜか紗矢のが真白に詳しそう、思えばそんな話してないし。

てゆーか帰りが遅くてそこまで話できてないし。


……。

まぁ、大変だよね。

大変なことには変わりないよね。


今日は夕飯に帰って来るかなぁ。

一緒に食べられるかな。


そうだ、帰りが遅かったら真白にご飯作っておいてあげよう。


えっと、メニューは…

あの、えっと…


おにぎりで!

食べやすいし、おにぎり嫌いな人聞いたことないし!

おいしい鮭のフレークあるからそれでおにぎり作っておいてあげよう。
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