弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
「毎日毎日超大変なんだけど、芸術祭ってそんなハイレベルな戦いをしようとしてるの?」

「え…あーみんな優勝はしたいからじゃない?」

「優勝すると何かもらえるの?」

「えー…名誉?」

「どこで使える名誉なのそれ」


膝が、熱い。


神経が全部集中するみたいに。

真白の頭の重さを感じて。


動けない…!


動かしていいのかもわかんない、でも早くどいてって言わなきゃ…っ 

しかも部屋着だからTシャツ短パンだし!


「すげぇいい匂いするね、これ何?」

パチッと真白が目を開けた。

だから嫌にでも目が合っちゃう、私の膝の上に真白の頭が乗ってるんだもん少しでも下を見たら。

「あっ、コンソメスープ作ったの!真白お腹空いてる!?」

「マジで!?やった、めーっちゃ空いてる!」

にひっと笑って、頭の向きを変えた。

私のお腹の方に顔を向けて、待って!


そっちのがあれなんだけど!?

バクバク心臓がっ
< 56 / 136 >

この作品をシェア

pagetop