弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
「でも瑠璃ねーちゃんは知らなかったよね?」

「…知らなかったけど」

「だから言わない方がいいかと思って」

「……。」

なんだ、何それ…


私の方が真白に気遣われてたってこと?

じゃあ私だけが知らなかったんだ、あの頃…


とんっと力が抜けるみたいにくしを持った手が下がった。


そうなんだ、みんな知ってて家族やってたんだ。


ちょこんっと私の肩に真白が顎を乗せた。

耳元に吐息がかかってトクンと胸に響く。

「ショック受けた?」

「…別に、そんなこと」

「でも俺は一緒にいられたら何でもいいから」

…、いいのか…な?

真白が言うならそうなのかもしれないけど、でも私は少なからず寂しくも思ったよ?

でもそれを肯定しちゃったら今真白と、こんなこともしてられないけど。

「ちょっと、くっつき過ぎじゃない!?」

顎を肩の上に乗せたまま、気付けば真白の両腕は私のお腹周りを囲んでて。

すぅーっと鼻から息を吸って、しっぽが付いてたらるんるんと振ってるんじゃないかってぐらい満足そうな顔をしてる…子犬か!

「瑠璃いい匂いするんだもん」

やっぱり子犬なの!?

「離れて!熱いから!!」

こっちの気も知らないで!
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