弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
「昔から家族で1番明るかったのって母さんじゃん?」

「言い方変えたら騒がしいんだけどね」

「感謝してるよ、そうしてくれてるのかなって思うし」

「…うん」

明るくて騒がしくて心配性なところもあるけど、心配性なのは私…私たちのためか。

お母さんはいつも私のことを考えてくれてる、だからきっと真白のことも本当の息子として考えてるんだよね。


だから真白を呼んだんだよね、家族として迎え入れたんだよね。


「ねぇまだ終わんないの?」

「まだ直んないんだもんっ」

ずーっとドライヤーをかけてるのに全然上手く決まらなくて、もうそろそろ行かないとなのに!学校遅刻しちゃう!

「真白先行ってていいよ」

「え、嫌だ」

「なんで!?」

「一緒に行きたいもん」

真白が私の髪に触れる、頬の横にかかった長い髪を耳にかけた。

さっきまで髪に隠されてたのに急にあらわになって風を感じる。

ドクンって耳が熱くなって、真白が顔を傾けて近付くから…
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