弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
やばい、不意打ちにそんな質問が来たから顔が引きつっちゃった。

「え、や…やってたよ?」

「うん!瑠璃ねーちゃんちーっとも変わってないからあの頃とおんなじ~!」

へらっと言わんばかりの表情で無邪気に笑って…

いや、ちっとも変わってないって何!?変わってるしちょっとくらい!

「瑠璃ねーちゃん優しいとこ変わってなかったから」

……。

へぇー…、そんなふうに思ってたの?

そんなストレートに言われたら、ちょっと照れるじゃん。

口いっぱいにハンバーグを詰め込んで、頬をハムスターみたいに膨らませてる。まるで小さな子供みたいに。

「そっか、じゃあよかった。お互いに人見知りしてたらどうしよ~ってお母さん心配しちゃった、瑠璃にLINEしてもOKしか返して来ないんだもん」

口をもぐもぐさせながら真白がこっち見てくるけど他に言いようなかったんだからしょーがないでしょ変なこと言えないし。

もぐって私もハンバーグを口に詰め込んだ。

「…そっか、仲良く出来てたなら。うん、よかったね」

「…?」

お母さんがコップに入ったお茶をごくんとひとくち飲んだ。

「あのね、話そうと思ってたことなんだけど」

少し目を伏せて静かにテーブルに置いたから、急に緊張が走って息を飲んだ。
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