弟じゃない弟と、秘密の2人暮らしはドキドキに溢れてる。
「待って待って!急にわかんない!」

喉に詰まっていたハンバーグを無理に飲み込んだ。

「なんでそんなこと言うのかわかんない!」

つい立ち上がってしまった、納得できない言いたい気持ちが勝っちゃって。

「お父さんがうちにってお母さんに言ったんでしょ!?なのになんで急におばさんって人が出て来たの!?意味わかんないんだけど!」

「瑠璃ねーちゃん…」

「うちでいいじゃん!何がダメなの!?お父さんとは離婚しちゃったけど家族でしょ!」

お母さんだってそう思ってると思ってた、だから真白を呼んだんだって私は嬉しかったのに。

「瑠璃落ち着いて、真白もここよりそっちの方がいいと思うの」

落ち着いてなんかいられない、どうしてお母さんがそんなことを言うのかわからなくて。

「なんで?なんでそんなこと言うの…っ」

胸が熱くなっちゃって止められなくなっちゃって、涙が出そうになる。

だけどお母さんは冷静だったから。

「わかるでしょ、そんなこと」

何も言えなくなったの。

胸に突き刺さった、突き放されたような言葉に。
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