ラストウェディング ー余命半年、極道の花嫁になりましたー
夜ご飯のカレーライスをみんなで食べ、その片付けが済んだ18時過ぎ。
見送ってくれるみんなに手を振って園を出た。
外はまだ明るくて。空を見上げれば遠くの方まですごく綺麗なグラデーションになっている。
その中を不規則な雲がユラユラと揺らめいていて、思わずポケットからスマホを取り出してカシャッ、と1枚撮影した。
「きれい……」
アルバムに追加されたばかりの写真を眺める。
半年後までには解約しようと思っているスマホ。撮ったって仕方ない、って分かってるんだけどね。
って、だめだめ。
すぐ弱気になってしまうのは私の悪い癖。
これから半年間、悔いなく生きるんだから…っ。
────森山家を出る時にお金は有り余るほどもらった。
当時の私はそれはもう二度と顔を出すな、って意味に捉えられてなんだかちょっと複雑な気分だったけど、家を出ようと決めたのは私だし、文句はなかった。それに今になってみればありがたいことだった。
見送ってくれるみんなに手を振って園を出た。
外はまだ明るくて。空を見上げれば遠くの方まですごく綺麗なグラデーションになっている。
その中を不規則な雲がユラユラと揺らめいていて、思わずポケットからスマホを取り出してカシャッ、と1枚撮影した。
「きれい……」
アルバムに追加されたばかりの写真を眺める。
半年後までには解約しようと思っているスマホ。撮ったって仕方ない、って分かってるんだけどね。
って、だめだめ。
すぐ弱気になってしまうのは私の悪い癖。
これから半年間、悔いなく生きるんだから…っ。
────森山家を出る時にお金は有り余るほどもらった。
当時の私はそれはもう二度と顔を出すな、って意味に捉えられてなんだかちょっと複雑な気分だったけど、家を出ようと決めたのは私だし、文句はなかった。それに今になってみればありがたいことだった。