ラストウェディング ー余命半年、極道の花嫁になりましたー
「いいわよ、もう。そうやって謙虚な姿勢で来られると教えないあたしが悪者みたいじゃん。もうすでに1回悪者なのに。それに」
プイッ、とそっぽを向くくるみさん。聞こえるか聞こえないかぐらいのボリュームで言った。
「……友達、でしょ」
それを聞いて自然と笑みが零れた。
……嬉しい。
すごく嬉しかった。
「は? ちょっと泣いてんの!?」
自分でも知らないうちに、笑みは涙に変わってたみたい。くるみさんがボロボロ、と涙を流す私を見て声を上げた。
「ごめんなさい…っ、こんな死ぬ間際で私に友達が出来ると思ってなくて……っ」
私がそう返せば、くるみさんと結くんがほぼ同時に口を開いた。
「そういうこと言わないの!」
「そういうこと言うな」
その様子にワンテンポ遅れて真柴さんがクスっ、と吹き出す。
「それにしてもくるみさんてそんなに若のこと好きだったんすね。全然気付かなかったっす」
「悪い?」
「いやいや、そうは言ってないじゃないすか」
「言っとくけど。あたし、まだ好きだから。真柴のことなんて眼中に無いから」
「はぁ!? なんで僕がくるみさんのこと好きみたいになってんすか!」
「あたし世界で1番可愛い自信あるから」
「なんの理由にもなってないっすよ、それ。あと、人は中身っすよ」
「…違うもん」
「じゃあくるみさんは若のこと顔だけで好きになったんすか」
「……」
「…………………違う」
プイッ、とそっぽを向くくるみさん。聞こえるか聞こえないかぐらいのボリュームで言った。
「……友達、でしょ」
それを聞いて自然と笑みが零れた。
……嬉しい。
すごく嬉しかった。
「は? ちょっと泣いてんの!?」
自分でも知らないうちに、笑みは涙に変わってたみたい。くるみさんがボロボロ、と涙を流す私を見て声を上げた。
「ごめんなさい…っ、こんな死ぬ間際で私に友達が出来ると思ってなくて……っ」
私がそう返せば、くるみさんと結くんがほぼ同時に口を開いた。
「そういうこと言わないの!」
「そういうこと言うな」
その様子にワンテンポ遅れて真柴さんがクスっ、と吹き出す。
「それにしてもくるみさんてそんなに若のこと好きだったんすね。全然気付かなかったっす」
「悪い?」
「いやいや、そうは言ってないじゃないすか」
「言っとくけど。あたし、まだ好きだから。真柴のことなんて眼中に無いから」
「はぁ!? なんで僕がくるみさんのこと好きみたいになってんすか!」
「あたし世界で1番可愛い自信あるから」
「なんの理由にもなってないっすよ、それ。あと、人は中身っすよ」
「…違うもん」
「じゃあくるみさんは若のこと顔だけで好きになったんすか」
「……」
「…………………違う」