ラストウェディング ー余命半年、極道の花嫁になりましたー
1人が結くんにそう言って、私達はまた別の部屋へと向かった。両端に一定の感覚で同じようなたくさんの扉がある廊下を真っ直ぐ進んでその突き当たり。細かく龍が描かれた一際大きな扉の前で結くんが1度立ち止まった。
ここへ来るまで結くんと手を繋いでいたからよかったものの…、私1人じゃ確実に迷子になってたよ……。1人でここに来る機会なんて、もう無いと思うけど。
「小桃」
「?」
「紹介したい人がいるんだ」
「えっ……」
「いいか?」
紹介したい人……誰だろう。
結くんの表情がさっきからなんだか硬いことは気付いていた。きっと緊張している。
「はい…っ」
詳しく聞きたかったけど、結くんが扉を開けてしまったので、聞けずじまい。そのまま中に進んでいくと1人の男性が部屋の真ん中で座っていた。
後ろを向いているから、椅子の間から少しだけ肩上が見えるぐらい。でもすごくオーラのある人だと感じた。
結くんが再び足を止める。
「組長。お疲れ様です」
組長……この人が…
確か、結くんよりも偉い人……?
位が上の人……?
結くんはいずれ、霧矢組の組長になるお方だ、と少し前に真柴さんが言っていたことを思い出す。
この人が今現在霧矢組の先頭に立つ組長さんなんだ……。
結くんの表情がどことなく硬かったのも頷ける。結くんが深く頭を下げたのでそれに続いて私も同じ行動を取った。
ここへ来るまで結くんと手を繋いでいたからよかったものの…、私1人じゃ確実に迷子になってたよ……。1人でここに来る機会なんて、もう無いと思うけど。
「小桃」
「?」
「紹介したい人がいるんだ」
「えっ……」
「いいか?」
紹介したい人……誰だろう。
結くんの表情がさっきからなんだか硬いことは気付いていた。きっと緊張している。
「はい…っ」
詳しく聞きたかったけど、結くんが扉を開けてしまったので、聞けずじまい。そのまま中に進んでいくと1人の男性が部屋の真ん中で座っていた。
後ろを向いているから、椅子の間から少しだけ肩上が見えるぐらい。でもすごくオーラのある人だと感じた。
結くんが再び足を止める。
「組長。お疲れ様です」
組長……この人が…
確か、結くんよりも偉い人……?
位が上の人……?
結くんはいずれ、霧矢組の組長になるお方だ、と少し前に真柴さんが言っていたことを思い出す。
この人が今現在霧矢組の先頭に立つ組長さんなんだ……。
結くんの表情がどことなく硬かったのも頷ける。結くんが深く頭を下げたのでそれに続いて私も同じ行動を取った。