ラストウェディング ー余命半年、極道の花嫁になりましたー
***

「んぅっ……っ、ぁっ…」

お風呂上がり。

せっかく正しく着用したバスローブは、寝室に入って5分後には直ぐに脱がされてしまっていた。

ベッドに寝かせられて。まだ半乾きの髪の毛がシーツの上で無造作に広がる。

「…んんっ、ゆい…くん……っ」

甘い刺激が与えられる度。
勝手に腰がビクッ! と跳ねてしまう。

刺激に飲まれないように必死だった。

力一杯ベッドのシーツを掴む。

こじ開けられるように口腔内に暖かい物が入っていく。手を繋ぐ時とはまた違った暖かさ。何度も愛を確かめるように絡ませ合った。

「はぁっ、ふぅっ…ぁっ、んっ…」

「苦しくなったら、言って」

「苦しくない…ですっ、もっと…」

やめないで…

1秒でも離れていかないで…

今はただそんな気持ちでいっぱいだった。

結くんは大切に大切に私のことを愛してくれる。でも結くんに愛されている時間はどうしてこんなにも儚いんだろう。

「ゆい、くん……っ」

「…?」

証が欲しい。

私がここにいた、って証。
結くんに愛してもらったんだ、って証。




「…ここ。付けても、いいですか」
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