ラストウェディング ー余命半年、極道の花嫁になりましたー
***
久しぶりにマンションで目覚める朝。
徐々に意識が浮上して。
結くんに抱きしめられていることを自覚する。
結くんは既に起きていたみたいで、腕の中でモゾ…と小さく動いてみれば結くんの声が落とされた。
「おはよう」
「おはようございます…っ」
病院のベッドとは全然違う。
やっぱり私は…、ここが好き。
そんなことを考えていると…
「小桃、誕生日おめでとう」
そう言われて、また腕に力がこもった。
「あっ…」
そうだ…私、今日誕生日か…
「ありがとうございます」
お母さん。
私を産んでくれてありがとう。
私、18歳になりました。
寝室のカーテンをシャッ、と開けて、天国まで届くように、と笑顔で空を見上げながら心の中で語りかけた。
***
寝室から出ると、少し前までは当たり前のようにあった行動を無意識のうちにとっていた。
朝食を作る為に、キッチンに立って。
出来上がった料理をテーブルに並べて。
結くんと向かい合って食べる。
ここでの生活はもうすっかり身体に染み付いているみたい。
クローゼットを開けて、視界に収まらないほどたくさんの服がある中から今日はこれにしよう、と1着選んだ。
久しぶりにマンションで目覚める朝。
徐々に意識が浮上して。
結くんに抱きしめられていることを自覚する。
結くんは既に起きていたみたいで、腕の中でモゾ…と小さく動いてみれば結くんの声が落とされた。
「おはよう」
「おはようございます…っ」
病院のベッドとは全然違う。
やっぱり私は…、ここが好き。
そんなことを考えていると…
「小桃、誕生日おめでとう」
そう言われて、また腕に力がこもった。
「あっ…」
そうだ…私、今日誕生日か…
「ありがとうございます」
お母さん。
私を産んでくれてありがとう。
私、18歳になりました。
寝室のカーテンをシャッ、と開けて、天国まで届くように、と笑顔で空を見上げながら心の中で語りかけた。
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寝室から出ると、少し前までは当たり前のようにあった行動を無意識のうちにとっていた。
朝食を作る為に、キッチンに立って。
出来上がった料理をテーブルに並べて。
結くんと向かい合って食べる。
ここでの生活はもうすっかり身体に染み付いているみたい。
クローゼットを開けて、視界に収まらないほどたくさんの服がある中から今日はこれにしよう、と1着選んだ。