ラストウェディング ー余命半年、極道の花嫁になりましたー
***
差し出した私の左手薬指に、そっと新たな指輪が通される。
前よりもシンプルなもの。
でも内側には2人のものだ、ってちゃんと主張するかのようにオシャレな筆記体で【Y&K】と彫られている。
出会ってから、まだたった半年だけど。
でも、2人の愛は永遠なんだ、って思えた。
幸せだな、って心の奥底から思った。
「病める時も健やかなる時も、愛することを誓いますか───────…」
「誓います」
こんな気持ち…、生まれて初めて。
私…、誰かに恋してもいいんだ…。
たくさんのお世話になった人に見守られながら愛を誓うこの時間は、いつまでも続いて欲しい、と願うほどにすごく愛おしく思った。
お母さん。
私これから…たくさん幸せになるね。
その時がくるまで、沢山の幸せを噛み締めて生きていく。
「それでは、誓いのキスを…」
幸せはもう…すぐそこまで来ていた。
なのに…
神様はどうしてこんなにも…
意地悪なんだろう───────…
「小桃…?」
突然、足に力が入らなくなった。
フッ、と力が抜けて……、寄り掛かるように私は結くんの腕に支えられた。
「おい…………………、小桃…??」
「…」
いけると思ったんだけどな……
「小桃ちゃん!?」
「ももちゃん…っ?」
「しっかりしろ…! 小桃!」
今更……
死にたくない、なんて……
絶対に…絶対に……
思いたくなかった。
差し出した私の左手薬指に、そっと新たな指輪が通される。
前よりもシンプルなもの。
でも内側には2人のものだ、ってちゃんと主張するかのようにオシャレな筆記体で【Y&K】と彫られている。
出会ってから、まだたった半年だけど。
でも、2人の愛は永遠なんだ、って思えた。
幸せだな、って心の奥底から思った。
「病める時も健やかなる時も、愛することを誓いますか───────…」
「誓います」
こんな気持ち…、生まれて初めて。
私…、誰かに恋してもいいんだ…。
たくさんのお世話になった人に見守られながら愛を誓うこの時間は、いつまでも続いて欲しい、と願うほどにすごく愛おしく思った。
お母さん。
私これから…たくさん幸せになるね。
その時がくるまで、沢山の幸せを噛み締めて生きていく。
「それでは、誓いのキスを…」
幸せはもう…すぐそこまで来ていた。
なのに…
神様はどうしてこんなにも…
意地悪なんだろう───────…
「小桃…?」
突然、足に力が入らなくなった。
フッ、と力が抜けて……、寄り掛かるように私は結くんの腕に支えられた。
「おい…………………、小桃…??」
「…」
いけると思ったんだけどな……
「小桃ちゃん!?」
「ももちゃん…っ?」
「しっかりしろ…! 小桃!」
今更……
死にたくない、なんて……
絶対に…絶対に……
思いたくなかった。