ラストウェディング ー余命半年、極道の花嫁になりましたー
「ううんっ! だいじょうぶ! あ、でもつぼみ、あきらめわるいからー」
「おー、それはすごいな」
「くみちょー、おひめさまだっこして!」
いつか絶対振り向かせるんだからっ!
「ん。よいしょ……」
くるっ、と身体の向きが回転して上を向かされる。さっきよりもくみちょーの顔がよく見えた。
「へへっ、おひめさまになったみたいっ」
「だな」
「ふぁーあ…っ」
昨日、夜遅くまでサナちゃんとトランプして遊んでたからかな?
大あくびが出て、なんだか眠気が襲ってきた。
コテン、とくみちょーの胸に寄りかかる。
すると小さな音が聞こえてきた。
ーーどくん。どくん。
あっ、くみちょー、心臓がどくん。どくん。いってるー…っ。
さらにぴっとりと耳をつけて、鼓動に耳を寄せる。
ーーどくん。どくん。
へへっ、なんか落ち着くー。
知ってるような知らないような、そんな温もり。そんな匂い。
ぎゅーっ、と抱きしめると、
くみちょーも、ぎゅーっ、と抱きしめてくれた。
「くみちょー」
「ん?」
「すきぃー」
「はは、ありがとな」
いつの間にか、つぼみはくみちょーの腕の中で夢の中だった。
【終】
「おー、それはすごいな」
「くみちょー、おひめさまだっこして!」
いつか絶対振り向かせるんだからっ!
「ん。よいしょ……」
くるっ、と身体の向きが回転して上を向かされる。さっきよりもくみちょーの顔がよく見えた。
「へへっ、おひめさまになったみたいっ」
「だな」
「ふぁーあ…っ」
昨日、夜遅くまでサナちゃんとトランプして遊んでたからかな?
大あくびが出て、なんだか眠気が襲ってきた。
コテン、とくみちょーの胸に寄りかかる。
すると小さな音が聞こえてきた。
ーーどくん。どくん。
あっ、くみちょー、心臓がどくん。どくん。いってるー…っ。
さらにぴっとりと耳をつけて、鼓動に耳を寄せる。
ーーどくん。どくん。
へへっ、なんか落ち着くー。
知ってるような知らないような、そんな温もり。そんな匂い。
ぎゅーっ、と抱きしめると、
くみちょーも、ぎゅーっ、と抱きしめてくれた。
「くみちょー」
「ん?」
「すきぃー」
「はは、ありがとな」
いつの間にか、つぼみはくみちょーの腕の中で夢の中だった。
【終】