ラストウェディング ー余命半年、極道の花嫁になりましたー
お母さん。
ごめんなさい。
せっかく命懸けで私のこと産んでくれたのに。
こんな最期になってしまって、ごめんなさい。
私の身体に入ってるもの。
今から全部どっかに売られちゃうみたい。
嫌だな。怖いな。そう思う傍らもう1つ別のことも考えていた。
「はぁ…はぁ、……しあ……わせに…なって……くれます、か……」
「あ?」
心臓はちょっと調子悪いけど。
他の臓器なら……きっと人様に渡せるくらい健康なはず。
もし困ってるひとに、私の臓器があげられるなら。
その人が幸せになってくれるなら。
それでもいいかもしれない。
こんな私でも誰かの役に立てるなら…それで。
「わたし……の、はぁ……、はぁ…、ぞうき…、だれかが……よろこんで……くれるなら…、あげ、ます………」
誰かが少しでも喜んでくれるなら。
誰かが少しでも長く生きられて、少しでも長く大切な人といられるようになるのなら。
きっとお母さんも、喜んでくれるはず。
全てを言い終えたら、なんだか心の重荷が軽くなった気がして。この2日間恐怖で涙すら出なかったけれど、目尻からスー、と冷たいものが溢れ出た。
直後のこと。
彼の手がこちらへ伸びてきて、かと思ったら目尻にあたたかな感覚が走った。
ごめんなさい。
せっかく命懸けで私のこと産んでくれたのに。
こんな最期になってしまって、ごめんなさい。
私の身体に入ってるもの。
今から全部どっかに売られちゃうみたい。
嫌だな。怖いな。そう思う傍らもう1つ別のことも考えていた。
「はぁ…はぁ、……しあ……わせに…なって……くれます、か……」
「あ?」
心臓はちょっと調子悪いけど。
他の臓器なら……きっと人様に渡せるくらい健康なはず。
もし困ってるひとに、私の臓器があげられるなら。
その人が幸せになってくれるなら。
それでもいいかもしれない。
こんな私でも誰かの役に立てるなら…それで。
「わたし……の、はぁ……、はぁ…、ぞうき…、だれかが……よろこんで……くれるなら…、あげ、ます………」
誰かが少しでも喜んでくれるなら。
誰かが少しでも長く生きられて、少しでも長く大切な人といられるようになるのなら。
きっとお母さんも、喜んでくれるはず。
全てを言い終えたら、なんだか心の重荷が軽くなった気がして。この2日間恐怖で涙すら出なかったけれど、目尻からスー、と冷たいものが溢れ出た。
直後のこと。
彼の手がこちらへ伸びてきて、かと思ったら目尻にあたたかな感覚が走った。