ラストウェディング ー余命半年、極道の花嫁になりましたー
私には未来がない。
余命18年。
それをあと半年で満たしてしまう。
でも、時々考えるんだ。
心臓病なんて患っていなければ、きっと私は、子供が好きだから、保育士とか…、目指していただろうな、って。
私なんかが目指す、なんて。おこがましいか、って思って口に出すのも躊躇われるけど、こうしてしあわせ園でみんなと過ごす時間はとても大好き。
叶えられない夢を、少しだけ叶えてもらわせた気分なんだ。
「ももちゃーん! こっちきてー! おにごっこしよー」
子供は底なしに元気で、ごちそうさまをした後すぐサナちゃんが私の手を引っ張って中庭に行こうとしていた。
おにごっこか……。
人生で1回もやったことないなぁ。
「ごめんね〜、サナちゃん。私ちょっと片付けがあるんだ」
屈んでサナちゃんと視線を合わせる。
でもさすが子供だ。
「えぇーーー」
ふくれっ面されてしまった。
もうそんな顔出来るんだなぁ。
「ごめんね」
そんなふうに落ち込んでくれるのが嬉しかった。
「わかったー…」
「うんっ」
私の手を離してタッタッタッ!と1人で元気よく中庭に走っていくサナちゃん。
私もあんなふうに走り回れたら……なんて、まだ3つの子を羨ましく思ってしまっている自分が疎ましくて仕方ない。
余命18年。
それをあと半年で満たしてしまう。
でも、時々考えるんだ。
心臓病なんて患っていなければ、きっと私は、子供が好きだから、保育士とか…、目指していただろうな、って。
私なんかが目指す、なんて。おこがましいか、って思って口に出すのも躊躇われるけど、こうしてしあわせ園でみんなと過ごす時間はとても大好き。
叶えられない夢を、少しだけ叶えてもらわせた気分なんだ。
「ももちゃーん! こっちきてー! おにごっこしよー」
子供は底なしに元気で、ごちそうさまをした後すぐサナちゃんが私の手を引っ張って中庭に行こうとしていた。
おにごっこか……。
人生で1回もやったことないなぁ。
「ごめんね〜、サナちゃん。私ちょっと片付けがあるんだ」
屈んでサナちゃんと視線を合わせる。
でもさすが子供だ。
「えぇーーー」
ふくれっ面されてしまった。
もうそんな顔出来るんだなぁ。
「ごめんね」
そんなふうに落ち込んでくれるのが嬉しかった。
「わかったー…」
「うんっ」
私の手を離してタッタッタッ!と1人で元気よく中庭に走っていくサナちゃん。
私もあんなふうに走り回れたら……なんて、まだ3つの子を羨ましく思ってしまっている自分が疎ましくて仕方ない。