それでもいいの君が好き

勘違いじゃない。

やっぱり今日のるとくん冷たいよ。


「ま、待ってるとくん!」

頭で考える前に言葉が口から出ていた。


「何?俺この後やる事あるんだけど?」

いらっとした様子ででるとくんが言う。


どうしよう何も考えてない。

それ以上言葉が繋がらなくて「えっと、」とか「あのね」ばかり言ってしまう。


「あのさー、俺やる事あるって言ったよね?暇じゃないんだけど?」

だめだ。

るとくん怒らせちゃう...。

「うん、るとくんありがとうごめんね…あっでもね、るあねバイト増やすんだよ!って言っても単発バイトだけどね、それをるとくんへのアイテム代にあてるんだぁ!」


文脈とかもう全部めちゃくちゃだ。


自分でも何言ってるかわかんない。


「ごめん...いらない情報だったよね...。」

るとくんからの返事がない。


だけど数秒後、

「そうなんだ!へぇえらいね、るあちゃん。俺のためって嬉しいな!」

さっきと違っていつもの、配信の時のるとくんの声でそう言った。


あ...れ...?

るとくんがいつも通りになってる。


なんで?

どうして?

るあ何かしたっけ?


「うん...!るとくんのため...だよ!」

あぁなんだそっか。


「やっぱりるあちゃんがいちばんだよ!」

知りたくなかったな。


るあ、気づいちゃった。


るあがいちばんってそういうことだったんだ。


“いちばん=お金” ってことだったんだ。


『疑ってごめんね?るあちゃんが俺のこと推してくれてるの分かるし俺もるあちゃんのこと大事だからちょっときつくなっちゃったかも』

あのときの“大事”もアイテムくれるから大事ってことなんだ。

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