学園の王子様は、私だけのお世話係!?
7. 帰国子女の転校生
ゴールデンウィーク明けのある日の朝。
窓越しに覗く空は、清々しいほど青い。
「おーい、席につけ〜! ホームルーム始めるぞー」
担任の先生が、教室に入ってきた。
クラスメイトたちは、慌てて自分の席に着く。
「おはよう、みんな」
担任の先生が、クラス全体を見回して言った。
「実は、今日からこのクラスに新しい仲間が加わることになった」
えっ、新しい仲間って。5月のこんな時期に、転校生!?
「転校生ってマジかよ。男子? 女子?」
「男子だ」
「キャー、男子だってえ」
先生の話を聞いたクラスメイト、なかでも特に女子たちが一斉に騒ぎ出す。
「今から転校生に入って来てもらうから、みんな静かに! それじゃあ、入って来なさい」
「はい」
先生に呼ばれた転校生が、教室に入って来る。