学園の王子様は、私だけのお世話係!?
「きゃあ、京極くんだーっ」
「かっこいい〜!」
廊下を歩いていると、近くの女子生徒たちが京極くんを見てキャーキャー言っている。
相変わらず、すごい人気だな。
ファンの女の子たちに向かって、京極くんはにこやかに手を振っている。
「何だあれ? 女子からあんなに騒がれて。京極ってヤツ、芸能人か何か?」
「ええっと。京極くんは学校で、王子って呼ばれてて」
「王子? まあ確かにアイツ、顔は良いよな」
今日出会ったばかりの圭人から見ても、やっぱり京極くんはかっこいいんだな。
ていうか、京極くんはもちろんだけど……。
「ねぇ、あれが噂の転校生だよね!?」
「やば。めっちゃイケメン!」
廊下を歩いていると、すれ違う女子生徒たちが圭人のことを振り返って見ている。
転校初日から、これだもん。
京極くんほどではないにしても、学園のアイドル的な存在がもうひとり増えそうな予感……。