このドクターに恋してる
「一人暮らしを始めてからは料理しようかな思ったこともあるんだけど、つい面倒というかやる気がなくてね」
「わかります。一人だと買ってきたお弁当や外で食べるのがらくになってしまいますよね」
生活水準の違いはあるものの、同じように一人で暮らしている身としてらくな方を選択してしまうという点は共感できた。
でも、郁巳さんも料理の楽しさを知っている。機会があれば、作りたかったようだ。
「よかったら、今度一緒に料理しませんか? 郁巳さん、器用そうだから簡単に作れそうです」
「一緒に? うん、それは楽しそう。いろいろ作ってみたいから教えて」
「はい! ここは狭いので、郁巳さんの部屋でやりましょう。キッチンも広々としていましたよね」
「俺のとこで作るのはいいけど、道具と言えるものは小さいフライパンしかないよ?」
「フライパンだけ? お鍋はないんですか?」
「ない。これから買いに行こう。陽菜が使いやすいのを買おう」
お邪魔させてもらったときにキッチンには足を踏み入れていないが、高級そうなコーヒーメーカーとオーブンレンジがあるのは確認できていた。
調理道具は棚に保管されていると思っていたが、フライパンしかないとは驚きだ。まったく料理をしていない証拠である。
「わかります。一人だと買ってきたお弁当や外で食べるのがらくになってしまいますよね」
生活水準の違いはあるものの、同じように一人で暮らしている身としてらくな方を選択してしまうという点は共感できた。
でも、郁巳さんも料理の楽しさを知っている。機会があれば、作りたかったようだ。
「よかったら、今度一緒に料理しませんか? 郁巳さん、器用そうだから簡単に作れそうです」
「一緒に? うん、それは楽しそう。いろいろ作ってみたいから教えて」
「はい! ここは狭いので、郁巳さんの部屋でやりましょう。キッチンも広々としていましたよね」
「俺のとこで作るのはいいけど、道具と言えるものは小さいフライパンしかないよ?」
「フライパンだけ? お鍋はないんですか?」
「ない。これから買いに行こう。陽菜が使いやすいのを買おう」
お邪魔させてもらったときにキッチンには足を踏み入れていないが、高級そうなコーヒーメーカーとオーブンレンジがあるのは確認できていた。
調理道具は棚に保管されていると思っていたが、フライパンしかないとは驚きだ。まったく料理をしていない証拠である。