このドクターに恋してる
私は美久さんを見送ってから、病室に戻った。ベッド横にある椅子に腰掛けて、すやすやと眠る美結の顔を見つめる。
昨日より顔色が悪い。症状は一進一退をしているように見えるが、回復に向かっているらしい。
前日と同じ頃にドアがノックされた。このくらいの時間がちょうど回診時間のようだ。宇部先生と看護師さんが美結が眠っているのを見て、足音を立てずに入ってくる。
宇部先生は美結の呼吸を確認して退室するとき、私に手招きをした。
廊下で宇部先生と向かい合う。看護師さんはナースステーションに行った。
「美結ちゃんのお母さんは?」
「今、兄……美結の父親に電話をかけに行っています」
「そう。今は落ち着いているけど、また咳がひどくなるかもしれないから、何かあったらいつでも呼んでと伝えてもらえる?」
「はい、わかりました。ありがとうございます」
私が頭を下げると宇部先生は穏やかな笑みを浮かべて、隣りの病室に入っていった。
十分後に美久さんが戻ってきて、宇部先生からの伝言を伝える。美結と話をしたかったが、全く起きる気配がなかった。私は諦めて、寝ている美結の頭を撫でるだけにして、病室をあとにする。
昨日より顔色が悪い。症状は一進一退をしているように見えるが、回復に向かっているらしい。
前日と同じ頃にドアがノックされた。このくらいの時間がちょうど回診時間のようだ。宇部先生と看護師さんが美結が眠っているのを見て、足音を立てずに入ってくる。
宇部先生は美結の呼吸を確認して退室するとき、私に手招きをした。
廊下で宇部先生と向かい合う。看護師さんはナースステーションに行った。
「美結ちゃんのお母さんは?」
「今、兄……美結の父親に電話をかけに行っています」
「そう。今は落ち着いているけど、また咳がひどくなるかもしれないから、何かあったらいつでも呼んでと伝えてもらえる?」
「はい、わかりました。ありがとうございます」
私が頭を下げると宇部先生は穏やかな笑みを浮かべて、隣りの病室に入っていった。
十分後に美久さんが戻ってきて、宇部先生からの伝言を伝える。美結と話をしたかったが、全く起きる気配がなかった。私は諦めて、寝ている美結の頭を撫でるだけにして、病室をあとにする。