このドクターに恋してる
私も帰らなくては……話の途中ではあるけれど、宇部先生はまだ勤務中で約束があるらしいから、そちらを優先しなければいけない。
「私、帰りますね」
「陽菜ちゃん、これ」
「はい?」
宇部先生は今しがた書いていた紙を私に差し出した。私は受け取りながら、首を傾げる。
「俺の連絡先。あとでメッセージを送ってくれる? まだちゃんと返事聞いていないから。いい返事を待ってるね。よろしく」
宇部先生は私が答えを聞かず、急いで院内へ入っていった。私はもらった紙を凝視する。
思いがけなく、宇部先生の連絡先をゲットしてしまった。いいのだろうか……宇部先生がくれたのだから、いいのよね?
本当にいいのかな……いいんだよ、返事をするのに必要なのだから。
私は自問自答を繰り返し、紙をなくさないようにと手帳に挟んだ。
家に帰ってからメッセージを送った。まずは名乗って『こんばんは、お疲れ様です』と挨拶する。
そして、『一緒にお食事させていただきたいです』とお誘いの返事をした。
いつ返信が来るかなと期待してスマホを気にしてばかりいたが、私が寝るまで音沙汰なしだった。
メッセージを確認する暇もないくらい忙しいのかもしれない。
「私、帰りますね」
「陽菜ちゃん、これ」
「はい?」
宇部先生は今しがた書いていた紙を私に差し出した。私は受け取りながら、首を傾げる。
「俺の連絡先。あとでメッセージを送ってくれる? まだちゃんと返事聞いていないから。いい返事を待ってるね。よろしく」
宇部先生は私が答えを聞かず、急いで院内へ入っていった。私はもらった紙を凝視する。
思いがけなく、宇部先生の連絡先をゲットしてしまった。いいのだろうか……宇部先生がくれたのだから、いいのよね?
本当にいいのかな……いいんだよ、返事をするのに必要なのだから。
私は自問自答を繰り返し、紙をなくさないようにと手帳に挟んだ。
家に帰ってからメッセージを送った。まずは名乗って『こんばんは、お疲れ様です』と挨拶する。
そして、『一緒にお食事させていただきたいです』とお誘いの返事をした。
いつ返信が来るかなと期待してスマホを気にしてばかりいたが、私が寝るまで音沙汰なしだった。
メッセージを確認する暇もないくらい忙しいのかもしれない。