このドクターに恋してる
マンションの部屋に入り、カレンダーのデートの日にハートをいくつも書き込んだ。それを見ているだけで、顔が緩む。
ルームウェアに着替え終えたとき、スマホが着信を知らせた。画面に表示された番号は登録されていない知らない番号だった。
事故関係の電話かもしれない。それか、間違い電話かも……私は応答をタップし「もしもし?」と警戒気味な声を出した。
「岩見さん?」
「はい、そうですが」
聞いたことあるような、ないような男性の声が聞こえてきた。私の名前を言ってきたから、知り合いのようだ。
誰だろう?
心当たりを思い浮かべていると、予想外の名前が耳に飛び込んでくる。
『浅葉です』
「へ? 郁巳先生……ですか?」
『そうです。無事に帰れました?』
「あ、はい。宇部先生に送っていただいて、今は家にいます」
スマホを持つ手が震えた。郁巳先生が何のために掛けてきたのかわからないが、緊張する。
ベッドに腰掛け、スマホを落とさないよう強く握り直した。
『ん……調子はどうですか?』
どうかと聞かれても、まだ診察を受けてから一時間くらいしか経っていないから特別な変化はない。わざわざ聞かなくても、医師ならば簡単推測できると思うのだが。
ルームウェアに着替え終えたとき、スマホが着信を知らせた。画面に表示された番号は登録されていない知らない番号だった。
事故関係の電話かもしれない。それか、間違い電話かも……私は応答をタップし「もしもし?」と警戒気味な声を出した。
「岩見さん?」
「はい、そうですが」
聞いたことあるような、ないような男性の声が聞こえてきた。私の名前を言ってきたから、知り合いのようだ。
誰だろう?
心当たりを思い浮かべていると、予想外の名前が耳に飛び込んでくる。
『浅葉です』
「へ? 郁巳先生……ですか?」
『そうです。無事に帰れました?』
「あ、はい。宇部先生に送っていただいて、今は家にいます」
スマホを持つ手が震えた。郁巳先生が何のために掛けてきたのかわからないが、緊張する。
ベッドに腰掛け、スマホを落とさないよう強く握り直した。
『ん……調子はどうですか?』
どうかと聞かれても、まだ診察を受けてから一時間くらいしか経っていないから特別な変化はない。わざわざ聞かなくても、医師ならば簡単推測できると思うのだが。