貧乏男子、お断り!〜玉の輿に乗りたい私は何故か、金無し貧乏イケメンに気に入られてます〜
「はぁ……いいなぁ、美優さん、大手企業の御曹司と結婚かぁ……」
日曜日の朝、自宅の布団の上でゴロゴロと過ごしていた私はスマホを片手に呟いた。
見ていたのは憧れているインフルエンサーの美優さんのSNSアカウント。
昨日の夜、結婚を発表したのだけど、相手は大企業の御曹司。
ただでさえ稼いでいてキラキラした生活を送っていた彼女だけど、御曹司との結婚でこの先もっと優雅な暮らしが約束されたということ。
お金に困らず、優雅できらびやかな生活を一生出来る……そんな環境が羨ましかった私は持っていたスマホを布団の上に放り投げるように置くと、身体を反転させて天井と向かい合わせになった。
「……いいなぁ、お金に困らない、優雅な暮らし……しかも、旦那様は超イケメン……羨ましい!!」
まあ、私みたいな一般人の一意見として、こんな感想は日常的に飛び交っているだろう。
そもそも著名人と自分の生活を比べたところで、勝てる要素などあるわけが無い。
お金持ちの所にこそ、お金も幸せも舞い込んでいくもの。
布団からのそのそと身体を起こしてすぐ横にある小さなチェストの一番下の引き出しを開けてゴゾゴゾと探るように下の方に腕を突っ込んだ私はある物を取り出した。
それは預金通帳。
中を開いて金額をチェックすると、見事なまでに支出の表記がズラリ。
「……貯まらないなぁ、お金」
毎回の事なのだけど、通帳を見ると現実を思い知らされる。
別に無職ではないし、それこそそれなりの企業に入社を決めてそれなりのお給料は貰っているし、住んでいるところは便利な場所だけど極力安いところにだからそれだけ見れば、余裕のある暮らしが出来るはずなのだが、都会での日々の暮らしというのはなかなかに過酷だった。
日曜日の朝、自宅の布団の上でゴロゴロと過ごしていた私はスマホを片手に呟いた。
見ていたのは憧れているインフルエンサーの美優さんのSNSアカウント。
昨日の夜、結婚を発表したのだけど、相手は大企業の御曹司。
ただでさえ稼いでいてキラキラした生活を送っていた彼女だけど、御曹司との結婚でこの先もっと優雅な暮らしが約束されたということ。
お金に困らず、優雅できらびやかな生活を一生出来る……そんな環境が羨ましかった私は持っていたスマホを布団の上に放り投げるように置くと、身体を反転させて天井と向かい合わせになった。
「……いいなぁ、お金に困らない、優雅な暮らし……しかも、旦那様は超イケメン……羨ましい!!」
まあ、私みたいな一般人の一意見として、こんな感想は日常的に飛び交っているだろう。
そもそも著名人と自分の生活を比べたところで、勝てる要素などあるわけが無い。
お金持ちの所にこそ、お金も幸せも舞い込んでいくもの。
布団からのそのそと身体を起こしてすぐ横にある小さなチェストの一番下の引き出しを開けてゴゾゴゾと探るように下の方に腕を突っ込んだ私はある物を取り出した。
それは預金通帳。
中を開いて金額をチェックすると、見事なまでに支出の表記がズラリ。
「……貯まらないなぁ、お金」
毎回の事なのだけど、通帳を見ると現実を思い知らされる。
別に無職ではないし、それこそそれなりの企業に入社を決めてそれなりのお給料は貰っているし、住んでいるところは便利な場所だけど極力安いところにだからそれだけ見れば、余裕のある暮らしが出来るはずなのだが、都会での日々の暮らしというのはなかなかに過酷だった。