貧乏男子、お断り!〜玉の輿に乗りたい私は何故か、金無し貧乏イケメンに気に入られてます〜
「その二つが好きなんですか?」
「甘い物はどれも好きなんですけど、そうですね、この二つは特に好きです」
「甘い物が好きな女の子ってやっぱり可愛いですね」
「え!? あ、いや、まあ、女子はみんな甘い物好きですよぉ、あはは」
いきなり『可愛い』とか言われて驚いたけど、あくまでも話の流れだし、『甘い物=女子』っていう方程式みたいなものだし、いちいち反応するのは違うかなと、笑って誤魔化してみた。
けれど、
「西根さんって、The女子って感じですよね、気遣いも出来るし、料理上手だし、スイーツ好きだし」
何故か三嶋さんは私をベタ褒めしてくる。
そしてそればかりか、
「……西根さんと付き合える男の人は幸せだろうなぁ。羨ましいですよ、本当に」
自惚れじゃなければ、何だか彼は私に気があるような態度を見せてくる。
(いやいや、無い無い! だって、今日会ったばっかりだよ? 私、きっと男に飢えてるんだ……だから、都合の良い解釈しちゃうんだ)
だけど、三嶋さんに好かれたところで私の望む幸せな未来は期待出来ない。
だから必死に自分に言い聞かせた。これは社交辞令みたいなものなのだから、真に受けてはいけないと。
出来れば今すぐにでも帰りたいけど、デザートを食べ始めたばかりだし、ここで変に反応するのはおかしいだろうと何とか心を落ち着かせて平静を装っていた、その時、「――西根さんって付き合ってる人、いるんですか?」という質問を投げ掛けて来た。
「え? い、いませんよ、そんな人」
そもそも彼氏がいたらこんな風に異性の部屋に上がったりはしないと思う――なんてツッコミは入れないけれど、とにかく彼氏がいないと答えた私の言葉に三嶋さんは、
「周りの男たちは見る目無いんだね。西根さんの魅力に気付かないなんて……」
そう溜め息混じりに言った後で、
「俺だったら絶対、放っておかないのに。西根さんみたいな魅力的な人のことは」
真っ直ぐに私を見据えながら、思いもよらぬ言葉を口にした。
「甘い物はどれも好きなんですけど、そうですね、この二つは特に好きです」
「甘い物が好きな女の子ってやっぱり可愛いですね」
「え!? あ、いや、まあ、女子はみんな甘い物好きですよぉ、あはは」
いきなり『可愛い』とか言われて驚いたけど、あくまでも話の流れだし、『甘い物=女子』っていう方程式みたいなものだし、いちいち反応するのは違うかなと、笑って誤魔化してみた。
けれど、
「西根さんって、The女子って感じですよね、気遣いも出来るし、料理上手だし、スイーツ好きだし」
何故か三嶋さんは私をベタ褒めしてくる。
そしてそればかりか、
「……西根さんと付き合える男の人は幸せだろうなぁ。羨ましいですよ、本当に」
自惚れじゃなければ、何だか彼は私に気があるような態度を見せてくる。
(いやいや、無い無い! だって、今日会ったばっかりだよ? 私、きっと男に飢えてるんだ……だから、都合の良い解釈しちゃうんだ)
だけど、三嶋さんに好かれたところで私の望む幸せな未来は期待出来ない。
だから必死に自分に言い聞かせた。これは社交辞令みたいなものなのだから、真に受けてはいけないと。
出来れば今すぐにでも帰りたいけど、デザートを食べ始めたばかりだし、ここで変に反応するのはおかしいだろうと何とか心を落ち着かせて平静を装っていた、その時、「――西根さんって付き合ってる人、いるんですか?」という質問を投げ掛けて来た。
「え? い、いませんよ、そんな人」
そもそも彼氏がいたらこんな風に異性の部屋に上がったりはしないと思う――なんてツッコミは入れないけれど、とにかく彼氏がいないと答えた私の言葉に三嶋さんは、
「周りの男たちは見る目無いんだね。西根さんの魅力に気付かないなんて……」
そう溜め息混じりに言った後で、
「俺だったら絶対、放っておかないのに。西根さんみたいな魅力的な人のことは」
真っ直ぐに私を見据えながら、思いもよらぬ言葉を口にした。