貧乏男子、お断り!〜玉の輿に乗りたい私は何故か、金無し貧乏イケメンに気に入られてます〜
「か、可愛い!」
「え?」
「あ、すみません! あの、子猫が……」
「ああ、アイツの事か。シロ、おいで」
子猫を見つけた瞬間、猫好きの私は心の声を抑えきれずについつい『可愛い』と口にして三嶋さんを驚かせたものの、何のことを言っているのか分かった彼が子猫の方に視線を移し、『シロ』と言って子猫を呼び寄せた。
子猫――シロは三嶋さんに呼ばれているのが分かると迷わずこちらへ向かって走ってきた。
「友人から譲って貰ったんです。このアパート、ペットオッケーだったので」
「そうなんですね。あの、抱かせてもらっても良いですか?」
「どうぞ」
三嶋さんからシロを手渡されてこの手に抱くと、人懐っこいのか嫌がりもせず、すぐに懐いてくれる。
「可愛い〜」
「猫、好きなんですね」
「はい! 犬より猫派です! だけど、飼ったことはなくて……」
「そうなんですね。けど、俺も今回初めて飼うんで、まだまだ手探り状態なんですよ」
「そうなんですか?」
「コイツ、人懐っこいヤツで、可愛いんですよね」
「本当に! 良いなぁ、こんな可愛い子猫ちゃんに巡り会えて」
「あの、立ち話もなんですし、シロにご飯もあげたいので、良かったら上がりませんか?」
猫トークですっかり忘れていたけど、先程お誘いを受けていた私が再度上がるかを問われ、一瞬迷ったものの、シロの可愛さともう少し戯れたいという思いのほうが勝り、
「それじゃあ、少しだけ、お邪魔します」
お誘いを受けることにした私は三嶋さんの部屋へ上がった。
中へ入ると、まだダンボールが積み重なっているものの、猫用品だけは既に定位置に置かれていた。
「すみません、まだ片付いてなくて……その辺に適当に座ってください」
「こちらこそすみません、突然お邪魔してしまって」
足を踏み入れた瞬間こそドキドキと緊張で鼓動が大きな音を立てていたものの、中へ入って少しすると、慣れてきたのか音は止んで比較的平常心で居られるようになった。
「あの、ご飯一緒に食べますか? いただいたカレー温めますから」
「あ、でもそれは三嶋さんのだし……私のは部屋にあるから……」
一応、二食分になる量を鍋に移して来たから二人分にはなるはずだけど、何だかそれは申し訳ない気がして断ろうとしたのだけど、
「食事は一緒にした方がもっと美味しくなると思うので、良かったら一緒に食べていってください」
一人暮らしをしていると、確かにご飯は誰かと食べたい、その方が楽しいしより美味しく感じるという意見はよく分かるからなのか、
「そうですよね、それじゃあ、お言葉に甘えて」
彼の言葉に自然と頷いていた私は一緒にご飯を食べることに決めた。
「え?」
「あ、すみません! あの、子猫が……」
「ああ、アイツの事か。シロ、おいで」
子猫を見つけた瞬間、猫好きの私は心の声を抑えきれずについつい『可愛い』と口にして三嶋さんを驚かせたものの、何のことを言っているのか分かった彼が子猫の方に視線を移し、『シロ』と言って子猫を呼び寄せた。
子猫――シロは三嶋さんに呼ばれているのが分かると迷わずこちらへ向かって走ってきた。
「友人から譲って貰ったんです。このアパート、ペットオッケーだったので」
「そうなんですね。あの、抱かせてもらっても良いですか?」
「どうぞ」
三嶋さんからシロを手渡されてこの手に抱くと、人懐っこいのか嫌がりもせず、すぐに懐いてくれる。
「可愛い〜」
「猫、好きなんですね」
「はい! 犬より猫派です! だけど、飼ったことはなくて……」
「そうなんですね。けど、俺も今回初めて飼うんで、まだまだ手探り状態なんですよ」
「そうなんですか?」
「コイツ、人懐っこいヤツで、可愛いんですよね」
「本当に! 良いなぁ、こんな可愛い子猫ちゃんに巡り会えて」
「あの、立ち話もなんですし、シロにご飯もあげたいので、良かったら上がりませんか?」
猫トークですっかり忘れていたけど、先程お誘いを受けていた私が再度上がるかを問われ、一瞬迷ったものの、シロの可愛さともう少し戯れたいという思いのほうが勝り、
「それじゃあ、少しだけ、お邪魔します」
お誘いを受けることにした私は三嶋さんの部屋へ上がった。
中へ入ると、まだダンボールが積み重なっているものの、猫用品だけは既に定位置に置かれていた。
「すみません、まだ片付いてなくて……その辺に適当に座ってください」
「こちらこそすみません、突然お邪魔してしまって」
足を踏み入れた瞬間こそドキドキと緊張で鼓動が大きな音を立てていたものの、中へ入って少しすると、慣れてきたのか音は止んで比較的平常心で居られるようになった。
「あの、ご飯一緒に食べますか? いただいたカレー温めますから」
「あ、でもそれは三嶋さんのだし……私のは部屋にあるから……」
一応、二食分になる量を鍋に移して来たから二人分にはなるはずだけど、何だかそれは申し訳ない気がして断ろうとしたのだけど、
「食事は一緒にした方がもっと美味しくなると思うので、良かったら一緒に食べていってください」
一人暮らしをしていると、確かにご飯は誰かと食べたい、その方が楽しいしより美味しく感じるという意見はよく分かるからなのか、
「そうですよね、それじゃあ、お言葉に甘えて」
彼の言葉に自然と頷いていた私は一緒にご飯を食べることに決めた。