プレイボーイと恋の〝賭け〟引き
「なあ、りっかちゃん。俺とりっかちゃんが初めて会ったのって、いつかわかる?」
「え? それは、大輝の結婚式のはずだけど……?」
「いや、もっと前」
「前?」
「そこからさらに一年くらい前だったかな。哲さんのバーで会ったのが最初だよ」
「バー……?」
哲也のバーと言われて、莉都花はそこには随分と足を運んでいなかったはずだがと思う。
転職前は時折行っていたけれど、お酒で失敗して以来、あそこには行かなくなった。
では、それはいつだったかと思い返せば、大輝の結婚式から一年くらい前だったと思い至る。
もしかすると、唯一記憶のないそのときのことを言っているのではないかと、莉都花は慌てて確認の質問を投げかけた。
「えっ!? 嘘……もしかして、私、そのとき酔ってた?」
「かなりね」
間違いないと莉都花はがっくりと項垂れる。
「やっぱり……一回だけ酔って記憶なくしたことあるの。たぶん、それだよね……私、やらかしてた?」
「うーん、まあ酔っ払いにしてはマシだったと思うけど。でも、結構泣いてたな」
やはりやらかしているではないかと、莉都花は深く反省する。
「あー、もうごめん。お店にも迷惑かけてるよね」
「いや、騒いでたわけじゃないからな。俺には絡んでたけど、比較的静かに泣いてたし」
「ごめんなさい……」
ほかの客である柊仁に絡んでいるのだから、それは迷惑をかけたというべきだろう。莉都花は反省の色を濃くし、もう一度謝った。
柊仁はそんな莉都花を見て、なぜか笑い出す。
「え? それは、大輝の結婚式のはずだけど……?」
「いや、もっと前」
「前?」
「そこからさらに一年くらい前だったかな。哲さんのバーで会ったのが最初だよ」
「バー……?」
哲也のバーと言われて、莉都花はそこには随分と足を運んでいなかったはずだがと思う。
転職前は時折行っていたけれど、お酒で失敗して以来、あそこには行かなくなった。
では、それはいつだったかと思い返せば、大輝の結婚式から一年くらい前だったと思い至る。
もしかすると、唯一記憶のないそのときのことを言っているのではないかと、莉都花は慌てて確認の質問を投げかけた。
「えっ!? 嘘……もしかして、私、そのとき酔ってた?」
「かなりね」
間違いないと莉都花はがっくりと項垂れる。
「やっぱり……一回だけ酔って記憶なくしたことあるの。たぶん、それだよね……私、やらかしてた?」
「うーん、まあ酔っ払いにしてはマシだったと思うけど。でも、結構泣いてたな」
やはりやらかしているではないかと、莉都花は深く反省する。
「あー、もうごめん。お店にも迷惑かけてるよね」
「いや、騒いでたわけじゃないからな。俺には絡んでたけど、比較的静かに泣いてたし」
「ごめんなさい……」
ほかの客である柊仁に絡んでいるのだから、それは迷惑をかけたというべきだろう。莉都花は反省の色を濃くし、もう一度謝った。
柊仁はそんな莉都花を見て、なぜか笑い出す。