プレイボーイと恋の〝賭け〟引き
第六章 幕引きは自らの手で
ゆっくりと瞼を上げれば、だいぶ見慣れてきた天井が視界に入る。この一ヶ月の間に、莉都花は何度この天井を目にしただろうか。自分の家のそれと変わらないくらい見ているかもしれない。
隣にはまだ夢の中と思しき柊仁がいて、莉都花に半ば抱きつくような姿勢で横たわっている。
柊仁を起こしてしまわないよう、腰に回った腕をそっと押しのけ、ゆっくりと上体を起こす。スマホで時間を確認してみれば、もう間もなく九時になろうという頃だった。
そっと足を地面につけ、音をたてないように、静かにベッドから腰を浮かす。
しかし、莉都花の体は一センチと浮かないうちに、ベッドの上へと戻ってしまった。
「りっかちゃん、おはよ」
腰に柊仁の腕ががっちりと回っている。背後からぎゅっと抱きつくようにして、莉都花をその場にとどめている。
「おはよう、柊仁」
起こしてしまったのならしかたないと朝の挨拶を返せば、柊仁は莉都花の顎をグイっと己のほうへ向けさせ、起き抜けのキスを寄こした。
隣にはまだ夢の中と思しき柊仁がいて、莉都花に半ば抱きつくような姿勢で横たわっている。
柊仁を起こしてしまわないよう、腰に回った腕をそっと押しのけ、ゆっくりと上体を起こす。スマホで時間を確認してみれば、もう間もなく九時になろうという頃だった。
そっと足を地面につけ、音をたてないように、静かにベッドから腰を浮かす。
しかし、莉都花の体は一センチと浮かないうちに、ベッドの上へと戻ってしまった。
「りっかちゃん、おはよ」
腰に柊仁の腕ががっちりと回っている。背後からぎゅっと抱きつくようにして、莉都花をその場にとどめている。
「おはよう、柊仁」
起こしてしまったのならしかたないと朝の挨拶を返せば、柊仁は莉都花の顎をグイっと己のほうへ向けさせ、起き抜けのキスを寄こした。