プレイボーイと恋の〝賭け〟引き
「ちょっ、ストップ、ストップ!」
「なんだよ。りっかちゃんも俺と触れ合うの好きだろ?」
「それは……好きだけど」
「ほら」
「もう! 好きだけど、そうじゃなくて頻度を考えてって言ってるの!」

 昨晩も散々抱いたくせに、翌朝までなんてやりすぎだ。このままの頻度では莉都花がついていけなくなる。

「いや、俺ら今が最高に盛り上がってる期間なんだから、これが普通だろ。それに、りっかちゃんなら、一日中でも抱ける自信あるし」

 ひえっと莉都花はおののく。想像しただけで恐ろしい。莉都花はブンブンと大きく首を横に振る。

「無理無理無理! それは私が壊れるからやめて……」
「体力には自信あるって言ってなかったっけ?」

 そんなこと言ったかと一瞬考えるが、言ったとしてもそういう意味では言っていないだろう。

「……意味が違うでしょ!」

 怒った顔をしてみせても、柊仁はどこ吹く風だ。

 莉都花の体は抵抗もむなしく、柊仁に押し倒されるような形でベッドに逆戻りしている。

 本格的に情交を始めようという柊仁を、莉都花は慌てて止めた。
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