プレイボーイと恋の〝賭け〟引き
「それを真に受けてるのがダメなんだよ」
「でも、私は大輝のこと引きずってるわけじゃないから。ちゃんと吹っ切れてるんです。本当に二人のことは祝福してて」
「そのわりに苦しそうな顔だったけど?」
「それは……別の事情で……」
「別の、ね」
柊仁はそれだけ言って、莉都花を見つめてくる。別の事情を話せと言っているのだろう。
大輝のことはともかく、その話は莉都花の心に深い傷を残しているものだから、あまり口にしたくはない。
柊仁には大輝の話だけで納得してもらうつもりでいたのだ。その話をする覚悟なんてしていない。
けれど、柊仁はそれを聞くまでは納得しないという態度で黙り込んでいる。
柊仁にそこまでの話をする義理はないのだし、ここで帰ってしまったって別にいいだろう。
でも、自分のせいで大輝との仲を悪くさせてしまっていたらと思うと、どうしてもそのままではいられなくて、莉都花は一度深いため息をついてから、静かにそれを語りはじめた。
「でも、私は大輝のこと引きずってるわけじゃないから。ちゃんと吹っ切れてるんです。本当に二人のことは祝福してて」
「そのわりに苦しそうな顔だったけど?」
「それは……別の事情で……」
「別の、ね」
柊仁はそれだけ言って、莉都花を見つめてくる。別の事情を話せと言っているのだろう。
大輝のことはともかく、その話は莉都花の心に深い傷を残しているものだから、あまり口にしたくはない。
柊仁には大輝の話だけで納得してもらうつもりでいたのだ。その話をする覚悟なんてしていない。
けれど、柊仁はそれを聞くまでは納得しないという態度で黙り込んでいる。
柊仁にそこまでの話をする義理はないのだし、ここで帰ってしまったって別にいいだろう。
でも、自分のせいで大輝との仲を悪くさせてしまっていたらと思うと、どうしてもそのままではいられなくて、莉都花は一度深いため息をついてから、静かにそれを語りはじめた。