プレイボーイと恋の〝賭け〟引き
そのまま少しの沈黙が流れる。
その空間は意外に心地よくて、莉都花はその静寂を楽しむが、柊仁がぽつりとこぼした言葉によって、その静寂は途絶えた。
「たまにはここに来るのもいいな」
「……うん」
柊仁と会うのはいつもバーだな、などと考えていたら、生返事になってしまった。そのせいで柊仁に誤解を与えたらしい。
「あれ? あんまり乗り気じゃない?」
莉都花は慌ててそうではないと否定する。
「あ、ううん。ここは好きだよ」
「本当に?」
「うん、本当に。ここは好き。そのことじゃなくてさ、どうしていつもあのお店なのかなって思って」
あのバーで過ごす時間は好きだが、まさかあの店でしか会わないとはさすがに思っていなかった。今のままではただの飲み友達という感じで、まったく恋人という感じがしない。
柊仁と恋人らしいことがしたいのかと問われれば、そうであるとは言えないのだが、あまりに何もなさ過ぎて拍子抜けしている。
要は、柊仁との関係をつかみあぐねているのだ。
その空間は意外に心地よくて、莉都花はその静寂を楽しむが、柊仁がぽつりとこぼした言葉によって、その静寂は途絶えた。
「たまにはここに来るのもいいな」
「……うん」
柊仁と会うのはいつもバーだな、などと考えていたら、生返事になってしまった。そのせいで柊仁に誤解を与えたらしい。
「あれ? あんまり乗り気じゃない?」
莉都花は慌ててそうではないと否定する。
「あ、ううん。ここは好きだよ」
「本当に?」
「うん、本当に。ここは好き。そのことじゃなくてさ、どうしていつもあのお店なのかなって思って」
あのバーで過ごす時間は好きだが、まさかあの店でしか会わないとはさすがに思っていなかった。今のままではただの飲み友達という感じで、まったく恋人という感じがしない。
柊仁と恋人らしいことがしたいのかと問われれば、そうであるとは言えないのだが、あまりに何もなさ過ぎて拍子抜けしている。
要は、柊仁との関係をつかみあぐねているのだ。