プレイボーイと恋の〝賭け〟引き
「はははっ!」
「え? ちょっと何? 何笑ってるの?」
「りっかちゃん、かわいすぎ」
その言葉でからかわれたのだと察する。おそらくはわざと変な空気を出して、莉都花の反応を楽しんでいたのだろう。
「もう、からかうのやめてよ……」
「ごめん、ごめん。困ってるりっかちゃんがかわいくて」
まだ笑っている柊仁に対し、莉都花はむすっとした表情を作って、彼を非難する。
柊仁はもう一度「ごめん」と言って、笑いを治めると、今度は莉都花に向かって、にこっと微笑んだ。
「いいよ、行こっか。お昼の健全デート。りっかちゃんが好きそうなところに連れてってやるよ」
「え? ……ありがとう?」
デートに誘われるとはまったく予想しておらず、どう受け止めたらいいのかわからなかった莉都花は、首を傾げながら感謝の言葉を口にしていた。
「ははっ、なんで疑問形なんだよ」
確かになぜ疑問形で返したのだろうと、小さく頭をかく。今のはからかわれたわけでも、変な提案をされたわけでもない。一応は恋人なのだから、デートに誘われたら、喜ぶのが正解だろう。
変な返しをして少し決まりが悪いのを払拭するように、莉都花はお礼の言葉を言い直した。
「柊仁。ありがとう。誘ってくれて」
「ん。楽しみにしとけ」
莉都花はそれに素直に頷く。本当は柊仁とデートに行くことに対して、少しの迷いがあったのだが、柊仁の表情がとても優しかったから、その迷いはどこかへと追いやった。このくらい素直になっても、罰は当たらないだろうと自分に言い聞かせて。
「え? ちょっと何? 何笑ってるの?」
「りっかちゃん、かわいすぎ」
その言葉でからかわれたのだと察する。おそらくはわざと変な空気を出して、莉都花の反応を楽しんでいたのだろう。
「もう、からかうのやめてよ……」
「ごめん、ごめん。困ってるりっかちゃんがかわいくて」
まだ笑っている柊仁に対し、莉都花はむすっとした表情を作って、彼を非難する。
柊仁はもう一度「ごめん」と言って、笑いを治めると、今度は莉都花に向かって、にこっと微笑んだ。
「いいよ、行こっか。お昼の健全デート。りっかちゃんが好きそうなところに連れてってやるよ」
「え? ……ありがとう?」
デートに誘われるとはまったく予想しておらず、どう受け止めたらいいのかわからなかった莉都花は、首を傾げながら感謝の言葉を口にしていた。
「ははっ、なんで疑問形なんだよ」
確かになぜ疑問形で返したのだろうと、小さく頭をかく。今のはからかわれたわけでも、変な提案をされたわけでもない。一応は恋人なのだから、デートに誘われたら、喜ぶのが正解だろう。
変な返しをして少し決まりが悪いのを払拭するように、莉都花はお礼の言葉を言い直した。
「柊仁。ありがとう。誘ってくれて」
「ん。楽しみにしとけ」
莉都花はそれに素直に頷く。本当は柊仁とデートに行くことに対して、少しの迷いがあったのだが、柊仁の表情がとても優しかったから、その迷いはどこかへと追いやった。このくらい素直になっても、罰は当たらないだろうと自分に言い聞かせて。