その先もずっと 〜愛する彼と千日を過ごしたら、幸せが待っていました〜
 私はカレンダーを見て、ふう、とため息をついた。

 明日は水曜日。その空欄に大きくハートを書いている。

 明日は私が彼とつきあって千日。

 それがうれしくて、平日だけどデートを申し込んだのが先週。

 たまには平日もいいね、と彼は言ってくれた。

 千日記念、だなんてことは伝えなかった。重い女だと思われそうで。

 私も気づいたのはたまたまだった。つきあって千日ってどれくらいなんだろう、とふと疑問に思って確認してみたら、ちょうどもうすぐだったってだけ。

 だから、私だけで一人、心の中でお祝いするの。

「お店は俺が予約しておくから。とびきりおしゃれしてきてね」

 彼がそう言ってくれたから、任せた。

 たぶんいつもの居酒屋に予約を入れてくれるんだと私は思った。

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