幼馴染みが皇帝になった件
18歳になった私は、庭師であるおじいちゃんに、弟子入りした。

「まさか、アンヌが跡を継いでくれるとは、思わんかったのぅ。」

齢70を超えた今でも、現役の庭師であるおじいちゃん。

そんなおじいちゃんの誇りは、この国の皇帝が住む宮殿の庭を預かっている事。

この広い庭を、一人で一年中、管理しているのだ。


「それにしても、広い庭ね。ここを一人で管理するのは、大変でしょう。誰か雇おうとは、おもわなかったの?おじいちゃん。」

「雇おうとしても、皇帝の庭を預かるっちゅう、気合が足りないんじゃ。」

私は、ハハハと力なく笑う。

もしかして、おじいちゃん。

庭師としては、厳しい人なんじゃ。

私は、一抹の不安を感じた。
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