幼馴染みが皇帝になった件
あれは、私達が16歳の時。

一緒に川で遊んでいた時だった。

ヴィクトルが足をつり、川で溺れたのだ。

「ヴィクトル!」

直ぐに川に飛び込んだのは、アリスティドだった。

そのお陰で、ヴィクトルは助かったけれど、今度は川の流れが速くて、アリスティドがなかなか、川から岸へ上がれなかった。

「ティド!俺の手に捕まれ!」

だけどアリスティドは、その手に捕まらなかった。

「ティド!」

アリスティドを助ける為、ヴィクトルがもう一度、川に入ろうとした時だ。

「ヴィクトル!来るな!」

苦しそうに、岸に捕まっているアリスティドは、ヴィクトルを自分に近づけなかった。
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