幼馴染みが皇帝になった件
「……ヴィックに何かあったら、俺達の命が無くなるって事。」

私を挟んで、ヴィクトルとアリスティドが、見つめ合った。

「どういう意味だ。」

「そのままの意味だよ。」

二人は、そのまま動かなかった。

たまりかねた私は、なぜか泣きそうになった。

「ヴィック。ティド。お願い、もう止めて。」

そんな私を見て、ヴィックはハッとした。

「ごめんな、アンヌ。泣かせるつもりじゃなかったんだ。」

ヴィクトルは、私の頭を撫でてくれた。


その時だった。

ヴィクトルの家の人が、彼を呼びに来た。

馬車に乗って、ヴィクトルが行ってしまった後、アリスティドは、こんな事を私に伝えた。
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