幼馴染みが皇帝になった件
私の目から、勝手に涙が零れた。

今までの一緒に遊んだ日々が、一瞬で終わったしまった気がした。


「もうヴィックとは、一緒にいられないのね。」

胸が締め付けられて、悲しかった。

好きなのに、一緒にいられない。


その瞬間、私の唇にアリスティドの唇が重なった。

「ティド?」

「もう泣くな。俺がいるから。俺がアンヌの側に、ずっといるから。」

そう言ってアリスティドは、私を抱きしめてくれた。


その時、私の初恋は、終わったのだった。

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