いじわる双子のお気に入り~ドタバタ☆甘キュンDAYS~

……負けてたまるか。


そこから自分の部屋に戻り、早速里親探しを開始する。

エレナや颯介くん、その他にも奇跡的に連絡先を交換していたクラスメイトたちや、少し遠いけど、通信制高校時代にできた旧友などにも、彼に伝えた通り、まさに片っ端から連絡を取って行く。


――だが。


《猫?無理無理!うちの親、猫アレルギーだからさすがに飼えねーわ!悪いな!》BYエレナ

《うちのマンション、ペット不可やねん》BY颯介くん

と続けて撃沈し、

《一応親に聞いてみたけどダメそう~》
《ウサギ飼ってるからごめん》
《悪いけど、力になれそうにないや》
etc...

とまあこんな感じで、無情にも次々と玉砕していく。


皮肉にも、黒芭くんの予想した通りの事態に陥っている現状に、どうしたものかと頭を抱えた。

里親探しがこんなに苦労するなんて、本当に予想外だったのだ。案外すぐに見つかるかも~なんて楽観視していた少し前の自分を諫めたい。


ちなみにインターネットを通じて里親サイトなるものも検索してみたが、未成年はまず登録自体が不可となっていたりする。

まあ登録するだけなら、聖さんや凛々子さんにお願いすればどうにかなるかもしれないけれど、ブリーダーでもないのに不審がられるだろうし、下策も下策だ。


そこまで思考をめぐらせた私は、とあるひとつの可能性と策を思案する。


そもそもこの家で飼ってもらえないか、まずはお二人に相談すればよいのでは……!?

なぜだか頑として黒芭くんは“うちでは飼えない”の一点張りだったから、特に疑問に思わず従ってきたけど……。

猫アレルギーだったらあんなに献身的に猫の救助に携わったり、治療中の猫をあんな瞳で見守ったりはしないかもしれないし。

それか、黒芭くん以外の家族にアレルギーの方がいらっしゃるとか?


私は即座に部屋を出て、隣にいるはずの彼の兄――白亜くんを頼るべく、扉の前に立つ。

真相を探るため、ドアノブに手を掛けかけた丁度その時、ガチャリ、と先にドアが開き、中から白亜くん本人が姿を現した。

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