オオカミくんは甘えたい
告白されてから佐野くんとする話は、別に前の私たちと変わらなかった。



クラスの体育祭がどうとか。



先生の面白エピソードとか。



別に深い意味なんてないお話。



でも、余計にそれが気まずくってしょうがなかった。



この一週間は家に帰ったら毎日考え込んでいたような気がする。



「出た、ねーちゃんしょぼんモード」



弟にはしょっちゅうからかわれたし、ずっと家でもしょぼしょぼしてたせいで両親にも心配させてしまったのだ。
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