オオカミくんは甘えたい
「ドンッ!!」



廊下いっぱいに響いた鈍い音。



1時間目が始まる前の休み時間。



次の授業は数学でクラス分けがある。



2クラスをレベル別で3つに分けて授業をするのだ。



教室移動で続々と隣のクラスの人が廊下に集まってきていた。



授業に遅れそうで、走ってしまった私。



もう少しで教室、間に合いそうだなと思った瞬間、気づいた時にはもう目の前に人がいた。



勢いのある衝突で、持っていた教材が大きな音を立てて床に散らばった。



私の分だけだったら良かった。
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