ソウルメイト~男女の親友ってあるの?
そうじゃない、ことを前提にした質問だったが、

彼女の捻くれた頑固な性格では

僕が涙を流してみせようが俺のこの疑問に正しく答えるハズはない。

僕は愛おしさと崩れる弱さを

これ以上

あふれさせない様に

彼女を抱き締めて

“空(くう)”をみた。

何を間違ったのか、僕と彼女は離れた生活をしている。

僕には家庭があり、彼女も家庭をもつ。

世間では不倫という名の愛の渦中に見える事だろう。

それなりの

『幸せ』

はお互いに手に入れた。

…何を間違ったのか…。

いくら時間を費やしても

充実感は得られなかった。

「私はいつでも幸せなのよ」

僕のブランデーを横取り、彼女は言った。

僕は変な前向きさを盾に

強がって生きている様に見える。

自分以外を傷つけない様に。

あの頃から変わらない。

そう、僕たちは不倫したかったのではなく、

あの出会ったときの別れ道に、

忘れてた落とし物を探していただけだった。

そう―

ずっと・・・

2006.8/19
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