ソウルメイト~男女の親友ってあるの?
「―もちろんよ」

奈緒が少し間をあけて言った。

愛華が続ける・・・

「じつはさあ、あたしと瀬那・・、今、いい関係なのよね」

そう、愛華が言ったとき

ガシャーン

という音と共に奈緒のコーヒーカップが倒れ、奈緒の表情が変わった。

奈緒は安心した矢先だったので動揺を隠せなかった。

「ははは―、冗談だよ冗談」

「―もう、帰る」

泣きそうな声で、しかし嬉しそうなふくれっ面で奈緒は言った。

「ごめん、ごめん―、でもさー、あんた自分の気持ちに素直にならなきゃ駄目だよ。
自分の人生なんだからね。人のこと考えて気持ち隠してたら馬鹿みたいじゃん」

「―」

奈緒は

<分かってるよ、だけど駄目なんだもん>

と心の中で呟いた。

―数日が立ち、愛華から奈緒に連絡があった。

「奈緒―、瀬那に言っといたよ、<奈緒が好きだってー>ってさ」

「はあーー?」

「はははー、冗談だよーん、奈緒が最近飲みに言ってないって愚痴ってたって言っと
いたのが本当」

愛華が奈緒をからかいながら楽しそうに言った。

「―うん。ありがとう」

奈緒は素直に愛華にお礼を言った。


―しかし・・・

それから三週間、瀬那から連絡がない・・。
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